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大津寄の伝八笠


大津寄の伝八笠
【おおづよりのでんぱちがさ】

かつて農用雨具として重宝された伝八(でんぱち)は、竹と竹の皮で作った雨がさです。市内でも、良質の竹が多く取れる地区では、地域産業として伝八笠作りが行われていました。中でも松原町大津寄地区には、昭和25年頃まで14〜15戸で構成する「竹の皮笠協同組合」があり、最盛期の昭和10年頃には、年間三千ものかさを生産。大八車に積み込んで、2人1組で成羽や広瀬、遠くは総社方面まで販売していました。梅雨時期の田植えなどには欠かせない伝八笠でしたが、化学製品の雨具の普及により、当時の「蓑みのに伝八」という姿は今では昔話になりました。大津寄地区には伝八作りの技能保持者が多く、松原地区では公民館講座としてその技能の継承活動が行われています。