威徳寺 【いとくじ】 曹洞宗洞松寺一小田郡矢掛町一の末寺で、本尊 は釈迦如来である。元和三年(一六一七年)、因 州鳥取より池田備中守長幸公が六万五千石で備 中松山藩主として入封し、父長占公の墓を鳥 取より当寺に移した。長幸公は江いに捜し 芝東禅寺に葬られ、その子長常公は寛永 十八年(一六四一年)、当地に殺し、嗣子 無く除封、威徳寺に葬られた。本堂の裏 に長幸公、長常公の供養塔と御家再興に 尽力した尾砂子の墓がある。その後、井 原の地に千石で再興となり、尾砂子大明神 として祀られた。